ピアノを弾くこと、教えること


鎌倉音楽サロン、keiピアノ教室のInstagramを開始しました。


なんとこのアカウントに、4年前のイタリアでの写真が残っていました!

その時期、ひどい難聴を患っており、大量の薬を持参し、様々な想いが交差しながらのイタリア訪問でした。




イタリアでは、元ヴァイオリン職人で現在はピアニスト兼ピアノ教師、また大学院生だった友人宅にほぼ一ヶ月滞在させて頂き、

長い滞在の間、彼女と音楽やイタリア、宗教、政治、そしてピアノを教えるということ・・・

毎晩遅くまで尽きることなく話をし、

一生懸命メモを取りました。



彼女のレッスンや指導、演奏を見学させて貰い、

生徒たちへの溢れる愛情とパワー、行動力に感心しながら、

なんて尊く素晴らしい信念を持っているのだろう、そして音楽の力はなんと深いのだろう、、、と感動したのを覚えています。



その友人から、「良い師がいるので一緒にレッスンに行こう!」と誘ってもらい

イタリア滞在終盤でクレモナから電車を乗り継ぎ、遠路トスカーナ州のLucca(ルッカ)に行きました。



痛みも伴っていた難聴のため、音をなるべく聴かない生活をしていたのと

その一年は新しい環境での仕事のストレスで全くピアノにも触っておらず、

慌てて楽譜を購入したものの、酷い状態でのレッスン受講をかなり迷いました。


しかし、そこでの出会いは、私が音楽に向かう姿勢(文字通り、座り方、腕の落とし方から感じ方まで)を大きく変えてくれる、素晴らしいものとなりました。



そして翌年、その師にまたお会いしたいと思い、イタリアに、、、、と思っていた矢先、

急逝されたのです。



          トスカーナ、ルッカの風景



今朝起きると、昨日、練習してきた室内楽の音が耳に残っていました。


とても良い気分で、早くピアノを触りたいな、と思いながら


ふと、こうして弾けること、

夢だった室内楽を練習できること、

段取りして下さった方、

集まって下さった方々、

音楽の話を楽しく一緒にできること、


その全てが「感謝」しかないんだな、、、、

と、しみじみ考えていた所でした。

これらは、お金を幾ら積んでも買えないもの。

そして私1人では、成立しない事ばかりです。


あの頃、不安と迷いだらけの中で
今、私がこうして音楽を楽しみ、胸をときめかせているなんて

どう想像できたでしょう。




奇跡の重なり、そして周りの方々の優しさがなければ、
とてもここまで辿り着くことは出来ませんでした。


この気持ちをずっと忘れずに精進していかなければ


と思った次第です。


皆様、これからもどうぞ宜しくお願い致します。