調律師・江里口正実さん
全国を飛び回る、調律師の江里口さんが福岡から飛んできて下さいました。
「2004年 北九州市優秀技能者表彰・技の達人」
に認定され、
「ぎじゅつやさんのピアノ店」も経営されている、江里口正美さんです。
ウィーンのピアノ製造会社エアバー社に6年間所属し、
本場のピアノ調律とピアノ修復の技術を学んだ経歴を持っていらっしゃいます。
素敵なサイトを見つけました。写真が江里口さんです。
福岡を本拠地とされていますが、全国の音楽を愛する方々、音楽家達が
「やっぱり江里口さんじゃないと!」
と、どんどん江里口さんファンが広がり、
とてもご多忙な日々を送られていらっしゃいます。
私の歴々のピアノも、江里口さんによってウィーンに運んで頂き、
江里口さんによってウィーンで売却して頂き、
そしてまた、 G(YAMAHAグランドピアノ)の箱に
Cの中身を入れて素晴らしいピアノを造って頂いたり、
今回のピアノ(YAMAHA C3)も、中身を全て新しい弦に張り替えて頂いたり・・・
これまでの音楽生活に寄り添うように、江里口さんの存在がありました。
他の芸術家の方々にも江里口さんは同じように親身になられ
江里口さんとともに音楽の歴史があるのだと思います。
また、海外からも著名な音楽家たちを招聘し、福岡県の音楽文化を拡げられてきたことも、
江里口さんの大きな功績です。
そこには音楽を愛すること以外の何物もなく、奥様とともに温厚で誠実な姿勢が全てで、
そのために大変なご苦労があったことも存じています。
また、福岡県の音楽家をウィーンに連れて行かれたり、
夏期講習会を開催されたりもしていました。
私がウィーンの楽友協会(ムジークフェラインMusikverein)で
ウィーン国立音楽大学教授のアドリアン・コックス先生とデュオ共演させていただいたのも、
江里口さんのお陰でした。
あの時は、お嬢様のヴァイオリニスト・江里口奏子ちゃんもご一緒に
ザルツブルク観光にも行ったり、とても楽しい想い出があります。
江里口奏子ちゃんについての記事
🍀
今回の調律は、弦を張り替えたばかりという事もあり、
江里口さんのものすごい集中力を持って、6時間ほどの調律時間でした・・・。
久々に江里口さんの調律をされる音を聴きながら、
奥様が
「主人の才能に惚れました」
とおっしゃっていたのを、幸せな気持ちで思い出していました。
全ての調整の音を、様々な演奏方法とともに、丁寧に丁寧に作られていきます。
真夏、そして弦が新しいため、山を登っては下り、登っては下り、という
調律でした。
また、この音楽サロンの音響を聴きながら、
まだこれから取り付けるカーテンやロールスクリーンについても
ご指導頂きました。
人数がどれくらい入ったら、この部分のカーテンを閉めた方が良い、
ロールスクリーンは開けた方が良い、など
実は窓については随分迷っていたので、素晴らしいアドヴァイスを頂き
やっと方向が決まりました。
🍀
江里口さんはなかなか休暇も取れないご様子ですが、たまのお正月休みなどは
「早く仕事をしたい」
「ピアノに早く触りたい」
そうです。
その優しい笑顔のうちに秘める音楽への情熱と職人魂は実に清々しく、
こちらにも明るく大きなエネルギーを与えて下さいます。
きっとそんな所も調律に影響しているのでは・・・と感慨深いひとときでした。
さあ、これで、とりあえずはピアノが整い、
演奏家をお呼びしても良い状態となりました。
江里口さん、本当にありがとうございました。
お身体に気をつけて、これからも私達の為にどうぞ宜しくお願い致します・・・!!
9 / 9 鎌倉音楽サロン・keiピアノ音楽教室
0コメント